私の職歴柄、この種のイベントにはやはり興味をそそりますね~。
展覧会最初の先週土日は、ニュースで紹介されていたこともあって、相当の人だかりができた様ですが、幸い私は水曜日がお休み(笑)。
昨日は日中も30度以上の残暑日でしたので、HATでの夕涼みがてらこの「だまし絵」展を観てきました!!
会場は、あの安藤忠雄氏による設計で有名な「兵庫県立美術館」。
会期は先月の8/26から開催されたばかりで、11/3までの結構な長期間の開催です。
う~ん、相当の集客人数を見込んでいる筈。
・・・と要らぬ詮索から始まり、入館したのが閉館2時間前の16時過ぎ。
安藤建築の迷路のような進路を進み、やっとのことで入り口に到着(汗)。
まず最初から度肝を抜かれます!!
アルチンボルドの傑作中の傑作と言われている「ルドルフ2世」。
今回のチラシのメインビジュアルに用いられている絵ですが、なんとこれが日本初公開!!
私も美術館経営に携わっていた時代、書物で観て何度となく感動したことか・・・。
この絵が作成されたのが1590年!!
一つの絵の中に別の物が見えるこのような手法を「ダブルイメージ」といいますが、まずはこのだまし絵の古典から始まります。
次に、「トロンプルイユ(フランス語で~目だまし~という意味)」の作品群が並ぶコーナーへ。
初期のトロンプルイユと、アメリカで花開いた時代の作品の数々・・・。
如何に古人が「だまし絵」の技法を洗練させていったのかがよく分かります。
その次に、江戸時代にその影響を受けた「日本のだまし絵」の数々を紹介。
江戸後期に活躍した浮世絵師・歌川国芳の」人物でできた顔の絵」があまりにも有名ですが、他国に負けず劣らずとてもユーモアのセンスを感じます。
そして、20世紀にこれらの手法の影響を受けた巨匠の作品の数々。
「マグリット」や「ダリ」、「エッシャー」までも原画が並びます。
ここまでの構成だと、だまし絵展ということを忘れて、すっかり巨匠たちの回顧展かと「錯覚」してきました(笑)。
最後に極めつけは「現代美術作家」の作品群の数々です。
ここでは、「ねたバレ」になるので、詳しく説明することは避けますが、国内外の優れた作家の造形作品がインスタレーション(立体展示)されています。
ここは、感動ものの作品が多々あり、且つ必見のクライマックスです!!
随分とこの手の作品は鑑賞してきましたが、この展覧会は正に『別格』です!!
難しい理屈は抜きにして、小さなお子さんから大人まで、とても楽しめる(静的)エンターテイメントな展示となっています。
二度と実現し得ない(・・・と私は思います)この豪華企画、是非この機会にご鑑賞(ご体験)してみてください。
ちなみに「わが目を疑え」はこの展覧会のキャッチですが、今の世相に対する問いかけかも知れませんね・・・・。
COMMENT FORM