表題の書籍「コロナの時代の僕ら」 パオロ・ショルダーノ著を読みました。
コロナ禍の時代に向き合う一人の人間として、物理や環境問題などから鋭くもあり、庶民的でもある視点で提言があり、とても良い本でした。少し抜粋します。
僕らが心配しなくてはいけない共同体とは、自分の暮らしている地区でもなければ町でもない。さらに州でもなければイタリアでもなく、ヨーロッパですらない。感染症流行時の共同体と言えば、それは人類全体のことだ。
行政は専門家を信頼するが、僕ら市民を信じようとはしない。専門家にしても市民をろくに信用していないため、いつもあまりに単純な説明しかせず、それが今度は僕らの不信を呼ぶ。僕たちの方も行政に不信感を抱いており、これはこの先も変わらないだろう。
コロナウィルスの「過ぎたあと」、そのうち復興が始まるだろう。だから僕らは、今からもう、よく考えておくべきだ。いったい何に元どおりになってほしくないのかを。
今回の出来事を戦争に喩え、自粛を促す国の指導者が多い中、著者は決して戦争などではなく、公衆衛生上の緊急事態の渦中にいるのだと一刀両断しています。
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