日本の住宅の建て替えまでの寿命は、せいぜい30年と言われます。
アメリカでは55年、イギリスでは77年。
木造が主体のアメリカと比較しても、25年もその寿命に差が出ているのです。
単純に、アメリカで一つの住宅が寿命を全うするまでに、一方の日本では、一度建て替えた上に、その建て替えた住宅もそろそろ寿命を終えようとしているのです。
・・・何ともやるせない事実です。
これまでの日本の住宅業界は、アメリカのビジネスモデルを理想としてきました。
2×4(ツーバーフォー)工法の導入から始まって、最近では高気密・高断熱の概念までも・・・。
私もその例に漏れず、全米ビルダーズショウ(通商:NAHB)を訪れた際、ダラス、ボストン、シアトル、サンフランシスコと・・・様々な住宅を視察しました。
ブログの写真はもう10年前になりますが、当時、ボストンの分譲地を訪れた時のものです。
くしくも日本では、退任した福田首相の掛け声の下、「200年住宅」をキーワードにした長期優良住宅の法案が準備されてきました。
日本も欧米に見習うべく、いよいよ住宅の長寿命化に本気で取り組みはじめたと言えるでしょう。
しかしながら、住宅の本質を求めて行く中で思うことがあります。
高温多湿、超狭小・高密度の日本の家づくりにおいては、この国の風土に合い、消費者である国民本位の、本当の意味で「長寿命の優良住宅」を我々つくり手は供給しなければならないと・・・。
SE構法が200年住宅構想の一旦を担う、「第1回 超長期住宅 先導的モデル事業」に採択されました。
混沌とした日本の家づくりに閉口し、羨望の想いでアメリカを訪れたのがもう10年前。
この10年で日本の家づくりは様変わりしました。
・・・と同時に、今年は家づくりの大きな転換期にあると強く思います。
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